臼杵石仏は、大分県臼杵市にある平安時代から鎌倉時代にかけて彫刻された磨崖仏群です。
火山灰が固まった凝灰岩に刻まれた61体の石仏のうち59体が国宝に指定されています。
日本国内でも類を見ない規模と保存状態を誇り、歴史的・芸術的価値の高さから多くの参拝者や観光客が訪れています。
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「国宝 臼杵石仏」情報
施設名 | 国宝 臼杵石仏 |
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住所 | 大分県臼杵市大字深田804-1 |
電話 | 臼杵石仏事務所 0972-65-3300 |
開館時間 | 9:00-17:00(最終入館16:30) |
休館日 | 年中無休 |
駐車場 | 無料:小型100台・身障者あり |
全長・長さ・高さ | 4.2m |
料金・入場料 | 大人(高校生以上)550円・小人(小中学生) 270円 |
臼杵石仏は、大分県臼杵市の臼杵石仏公園にある磨崖仏群で、日本を代表する石仏の一つとして知られています。
1952年に国の特別史跡に指定され、1995年には磨崖仏として国内で初めて国宝に指定されました。石仏は四つのグループに分かれ、合計61体が確認されており、そのうち59体が国宝に指定されています。
平安時代後期から鎌倉時代にかけて作られたとされ、精巧な彫刻技術と温和な表情が特徴です。臼杵石仏は、凝灰岩の崖に直接刻まれた石仏群で、古園石仏群、山王山石仏群、ホキ石仏第一群、ホキ石仏第二群の四つに分類されます。
中でも古園石仏群の大日如来像は特に有名で、穏やかな表情と精緻な彫刻が高く評価されています。
これらの石仏は、かつて山岳信仰の場であり、修験者たちの信仰の対象であったと考えられています。臼杵石仏の造立時期については明確な記録が残っていませんが、仏像の様式から平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫られたと推定されています。
また、地元には「真名野長者伝説」と呼ばれる伝承があり、長者が亡くなった娘の菩提を弔うために石仏を彫らせたという言い伝えが残っています。
しかし、実際の制作背景は不明であり、多くの謎に包まれています。長い年月の間、風雨や地震によって石仏の多くが損傷を受け、特に古園石仏群の大日如来像は、頭部が剥落した状態で長く放置されていました。
1993年に修復作業が行われ、現在は元の位置に復元されています。この修復により、「首がつながる」ご利益があるとされ、参拝者の間で話題となっています。
現在、臼杵石仏は保存環境の改善が進められており、排水設備の設置や湿気対策が施されています。苔の繁殖を抑えるための工夫も行われており、貴重な文化財を後世に伝える努力が続けられています。